「 プライバシー、それは、無くなるものらしい 」

著作 中島 勝大
(2008.01.09)


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プライバシーについて考えた事がありますか。
あなたは、自分のプライバシーが確実に守られているという確信がありますか。
僕は数年前まで、自分のプライバシーが守られているかどうかなんて、
考えた事もありませんでした。
しかし、ここ数年、確実に守られているという自信、確信は、失われつつあります。
もともとプライバシーとはどんなものでしょうか。
例えば、会社員。 彼らにとってプライバシーとは、会社に一歩足を踏み入れた瞬間から、
会社の外へ出るまでの時間、それから接待等、会社のしごとをしている時間以外の
自分の時間をそう呼ぶでしょう。
仕事社会に於ける ”プライバシー” とは、仕事時間外で、誰と友人になろうと、誰と恋人になろうと、
誰と敵対しようと、誰にも文句を言わせない、そういうものでしょう。
人として生きてゆく上での ”プライバシー” という事で考えるとどうでしょう。
僕の思い続けてきた人としての ”プライバシー” というのは
まず、自分の許可なくしては立ち入ることの出来ない空間。
鍵などで守られているプライベートルームがまず上げられるでしょう。
そして、その空間の内部や、そこでの個人行動。
言動、歌ったり、踊ったり・・・
僕は職業柄、歌ったり、踊ったり、話したり(演技の練習として)、瞑想したり、そのまま居眠りしたり。
一人でいる時でも鏡を見て、湯上がりに、裸で踊っちゃったり、笑顔を作ってみたり。
特にバスルームなんかは、たとえそこが公衆トイレであっても、誰からも見られてはならない。
知られてはならない。まして撮影される事も、集音される事も、法律によって禁止され、
守られるべき ”プライバシー” と言えるでしょう。

あなたは、自分の部屋が盗撮され、盗聴され、バスルームの中の行動されも盗撮されていると
したらどう感じますか。 
部屋、バスルームの中でのあなたの行動がすべて撮影され、録画されているとしたら、
それを知ったあなたは、今まで通り普通に生活出来ますか。
出来るという人は皆無に等しいでしょう。
例えば、不信な電話一本で前記のような事をしていると言われたら、普通の人間は
どのような行動をとるでしょう。


2008.03.19